基本情報技術者試験 科目B 攻略ガイド|アルゴリズム16問とセキュリティ4問の対策

基本情報技術者試験

現行FE シラバス Ver9.2 準拠試験要綱 Ver5.6 準拠最終更新 2026-09-20

基本情報技術者試験は科目Aと科目Bに分かれていて、このページは科目Bの対策です。科目Bで出るのは2分野だけ ── アルゴリズムとプログラミングが16問、情報セキュリティが4問。この2つは中身も解き方もまったく別なので、対策も分けて考えます。分野ごとに何が出て何をやるか、教科書をどの順に読むか、本番の100分の割り方の要点を順に出します。

科目Bの形式

試験要綱に書かれている形式です。

試験時間 100分
出題数 20問(全問解答。評価に使われるのは19問。残り1問は採点に入らず、今後出す問題の難しさを測るために使われる。どれかは受験者には分からない)
分野別の出題数 アルゴリズムとプログラミング 16問/情報セキュリティ 4問
形式 多肢選択式。コンピュータを用いる方式(CBT)で実施
基準点 科目Bは1,000点満点中600点。合格には科目Aも600点以上が必要(どちらか一方では合格にならない)
採点 IRT(項目応答理論)で評価点を算出する。評価点は1,000点満点で出るが、1問あたりの配点割合は決められていない(要綱に明記)

16問と4問という内訳は、要綱の注にそう出題すると定められています(要綱が改訂されれば変わります)。選択問題はなく、20問すべてに答えます。どの1問が評価用かは受験者には分からないので、20問すべてに時間を割ります。もう一方の科目Aは、90分・60問の四肢択一で知識を問う試験です。

アルゴリズム16問 ── 擬似言語のプログラムを読む

出題形式は多肢選択式なので、プログラムを一から書かせる問題は出ません。プログラムが示されていて、空欄に入るものか、実行した結果を選ぶ形が中心です。

この試験の特徴は、使われる言語が擬似言語という、この試験のためだけの書き方だということです。JavaでもPythonでもありません。難しい文法はありませんが、見慣れた言語とは約束が違うところがあります。

擬似言語の書き方 読み方 知っておくこと
x ← 1 x に 1 を入れる 代入は = ではなく ←。= のほうは「等しいか」を調べる記号として使われる
data[1] 配列 data の先頭 要素番号は0からではなく1から。ただし擬似言語の決まりとしては書かれておらず、配列を使う問題ごとに「配列の要素番号は1から始まる」と注記される
○整数型: f(整数型: n) 整数を受け取って整数を返す関数 f の宣言 ○ は関数・手続の宣言に付く印で、1本につき1つ。○ が2つあればプログラムを2つ行き来して読むことになるので、本番の時間配分では、問題の軽い・重いを見分ける目印にもなる(下の合格戦略の記事で使う)

擬似言語は、プログラミング経験者にとっても初めての書き方です。並べ替えや探索の名前を覚えるより先に、この書き方で1行ずつ読めるようにするのが最初の仕事です。読めるようになってからアルゴリズムに進むと、解説がどの行の話をしているかが初めてつながります(経験者がどこまで省けるかは、最後のよくある質問に書きました)。

情報セキュリティ4問 ── プログラムは1行も出ない

残りの4問は情報セキュリティで、擬似言語は1行も出ません。会社の状況を説明した長文と、ルールの表や構成図が示され、それを読んで答えます。同じ科目Bでも、必要なものがまったく違います。

IPAが公開しているセキュリティの問題は8問あります(サンプル問題の問17〜問20と、公開問題4年分の問6)。8問の設問を並べると、用語の意味を答えさせる問題は1問もありません。当サイトでは、聞かれ方を次の4つに整理しています。

聞かれ方 何を答えるか
突き合わせ 決められたルールと、実際の運用が、どの項目で食い違っているか
リスクを挙げる その変更で守りが1枚外れるのはどこか(増えるリスクを2つ選ぶ形が多い)
対策を選ぶ いま外れている守りはどれで、それを埋めるのはどの対策か
誰がやるか この作業を承認する人・実施する組織はどこか

答えを決める手掛かりは、覚えた知識ではなく問題文の中にあります。用語の意味そのものは問われませんが、選択肢に出てくる言葉(多要素認証、RPO など)の意味は知っている前提で書かれています。そこは科目Aの知識でまかない、この分野の対策としては長文を読む順番を身につけます。

カリキュラム

勉強の進め方は、読めるようにするインプット(第1部〜第3部)と、本物の問題で試すアウトプット(公開問題の解説)に分かれます。

インプット ── 擬似言語(第1部)と定番処理の型(第2部)

あとの回が前の回を使うので、上から順に進めます。

  1. 擬似言語を1行ずつ読めるようにする(第1部)

    変数・代入・配列・if・for・while・関数の呼び出し。書き方の種類は多くありません。1つずつ「この行は何をするか」を日本語で言えるようにします。

    プログラムの各行を指さして「ここで何が起きるか」を口で説明できる

  2. 変数の値を書き出しながら追う(第2部 A1)

    読めるようになったら、次は実際に値を動かします。1行実行するたびに、変わった変数の値を表に1行書き足していく ── これをトレースと呼びます。

    3〜4周するループを、表に書きながら最後の値まで間違えずに追える

  3. よく出る処理の形を知る(第2部 A2以降)

    最大値を探す、並べ替える、探索する、文字列を1文字ずつ見る。形を知っていると、初めて見るプログラムでも「これは何をしようとしているか」の見当が先に付き、読む速さが上がります。

    プログラムを見て「隣どうしを比べて交換している」のように、何の処理かを一言で言える

第1部 擬似言語の教科書(全22回)

第2部 定番処理の型(全26回)

アウトプット ── 公開問題

本物の問題を、時間を計って解きます。問題そのものはIPAのウェブサイトでPDFとして公開されていて、手に入るのはサンプル問題20問(2022年公開)と、各年度から6問ずつ公開される公開問題です。当サイトでは、その1問ずつを解説しています。

大事なのは答え合わせで、正解の理由だけでなく、ほかの選択肢がなぜ違うかまで確かめます。

インプットを全部終えてからアウトプットへ、ではありません。間を空けるほど、読めたつもりのまま先へ進んでしまいます。教科書を1回読んだら、その回の末尾にある「この文法が実際に出た問題」へ進むところまでを1セットにしてください。解説ページの冒頭には「この問題を解くのに要る文法」を置いてあるので、往復できます。

セキュリティ(第3部)は、いつ始めてもいい

セキュリティは前の回を使わないので、上の順番に縛られません。やることは2つだけです。①「解き方」で読む順番を覚える ②公開されている8問を解く。②の解説は公開問題の解説の中にあり、第3部の末尾に8問のリンクを並べています。

本番の100分をどう割るか

20問の重さはそろっていないので、「100分÷20問=1問5分」では割りません。セキュリティ4分・軽いプログラム3分・重いプログラム6分を目安にし、目安を2分超えたら、いまの見当で1つ選んで次へ進みます。

軽い・重いの見分け方と分数の根拠、1問の中で読む順番、どの問題を確実に取るか(目標は20問中14問)は、次の記事にまとめています。

よくある質問

PythonやJavaが書ければ、第1部は飛ばしていい?

読む力はそのまま役立つので、全22回を通す必要はありません。ただ、擬似言語には配列の要素番号が1から始まること、代入が ← で、= は等しいかの判定であることなど、慣れた言語と違う約束があります。慣れた言語の約束のまま読むと、要素番号が1つずれたまま最後まで進みます。第1部の最初の回(擬似言語の地図)で記号の一覧だけは確かめてください。

セキュリティ4問は、科目Aの勉強でカバーできる?

選択肢を読むのに科目Aの用語知識は要ります。ただしそれだけでは足りません。理由はセキュリティ問題の解き方に書いたとおりで、問われるのは長文の中から根拠の1行を見つけることだからです。

2027年度の試験制度の再編で、科目Bは変わる?

情報処理技術者試験は2027年度に全面再編される予定で、基本情報技術者試験も対象です(IPAが公表している見直しの案内による)。ただし新制度のシラバスはまだ公開されていません。公開され次第、このページを更新します。詳しくは2027年 新制度まるわかりガイドへ。

この記事で引用した資料

いずれも独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表したものです。IPAは公表済みの試験問題について、教育目的での使用に許諾および使用料を不要としていますが、著作権は放棄していません。本記事では問題文を改変せずに引用しています。

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